2016年神奈川県相模原市の障害者施設で障害のある利用者を狙った殺傷事件が発生しました。
そのことにより、日本全国の福祉施設に対して即急な防犯対策が要求されています。
【社会福祉施設等の防犯力強化に向けた今後の対応方策 別添】
https://www.pref.saitama.lg.jp/a0603/documents/kongotaiouhousaku.pdf
このように、既に公的な機関による通達が出されています。
今まで【防災】についてしか決まりがなかった業界ですので、まさに異例の事態と言えます。
これを受けて各施設では防犯対策を開始しています。
しかし、その実際は防犯の適切な知識がないため【なんとなくの対策】となっています。
この記事を読んでいる貴方は施設に勤務する職員さんかもしれません。
貴方の職場を思い浮かべて下さい。
施錠、防犯カメラ、補助錠の設置以外に何か特別な対策を取っていますか?
ハッキリと言いますが、その程度の対策では殺傷目的の犯人には無意味です。
もしも、無意味な対策しか【行えない】なら、一度S級防犯診断士のアドバイスを受けてみませんか?
<警察は防犯の素人>
上記の公的通達に書かれている【警察等に指導を受ける】との部分には疑問を持ちます。
なぜなら、警察は防犯のド素人だからです。
※ 警察は捜査・検挙のプロです。
そのターニングポイントとなったのが平成13年7月19日 田中節夫警察庁長官の会見です。
この会見で
【警察だけで防犯は難しい。そのため自主的な防犯をして下さい。】
との趣旨が宣言されています。
そのため、警察官を教育する警察学校では防犯は一切学ばれていません。
※ 正式カリキュラムにないだけで、自治体による違いは有り得ます。
そんな防犯の素人である警察に今から防犯指導を要請した場合どのような指導を受けるでしょうか?
口頭での指導ならほぼ100%
「危険なので自分達で何とかしようとしないで下さい。すぐ110番通報して下さい。」
と言われます。
防犯教室と言う形なら
● 簡単な護身術
● 防犯用具(刺股など)の使い方
を教えてもらえる程度です。
この指導内容は正直意味がありません。
<「自分達で何とかしようとせず、すぐ110番通報して下さい。」の害悪>
現在警察の指導内容として主流のこの指導内容ですが、あえて害悪とさせていただきました。
その根拠は附属池田小学校児童殺傷事件です。
【附属池田小学校、児童殺傷事件】
2001年6月8日、大阪教育大学附属池田小学校に刃物を持った男(当時37歳)が乱入。
児童8人が死亡、教師を含む15人が重軽傷を負った。
防犯意識が低い小学校での事件かと思いきや、実はこの小学校は防犯意識が高い小学校でした。
意識が高く、日頃から警察に指導を受けていました。
その指導と言うのが、「危険なので自分達で何とかしようとしないで下さい。すぐ110番通報して下さい」です。
そして、殺傷目的の犯人が小学校に侵入すると、職員は指導を守るために電話のある職員室へ走りました。
すると置き去りにされた子供達はどうなるでしょうか?
当然無防備になります。
つまり、日頃から防犯素人の警察に指導を受けていたからこそ被害が拡大した事件でもあるんです。
それなのに、警察はいまだにこの指導をし続けています。
いかに素人かが判明しますよね。
<防犯教室の無意味さ>
防犯教室で教えている内容は
● 簡単な護身術
● 防犯用具(刺股など)の使い方
です。
これらに共通することとしては【犯人を撃退すること】です。
「自分達で何とかしようとするな」と指導しているのに、撃退方法を教えている時点で矛盾していますよね。
しかし、防犯教室の無意味さはそれだけではありません。
犯人を撃退するためには継続的な訓練が必須です。
つまり、犯人よりも強くなる必要があります。
単発的なお遊戯レベルのモノで実践できるほど甘くありません。
犯人は捕まれば人生が終わるって意識でいます。
それほど必死な犯人をお遊戯程度で受傷せずに制圧・撃退することはほぼ不可能です。
刺股や催涙スプレー等の武器を使用する場合は必死な犯人に奪われて、逆に危険になるのがオチです。
もしも、貴方が警察の指導だけで安心していたのなら危険です。
「危険だったんだ!」
と気付けただけでも良かったかもしれません。
「じゃあ、どうしよう!」
と不安になってしまったなら、その不安に対応する案を提案できるS級防犯診断士に相談することは一つの手段になります。
<介護施設に導入可能かどうか?>
福祉施設に防犯対策を要請する社会の流れとなったのは、介護を要する利用者の暮らす施設での殺傷事件です。
つまり、一般的に何の不自由もない、障害のない人向けの防犯指導では活用できない場合があります。
貴方も経験はありませんか?
外部の研修に参加した際
「重度の認知症利用者が多い私の施設では活用できそうにないな」
と考えてしまった経験は。
多くの防犯指導ではここまで考慮された指導を行えていない場合が多くあります。
<考慮されていない指導の例>
1 刺股(さすまた)の導入
※ 刺股(さすまた)
この半月状の部分を犯人の体に当てて、そのまま壁等に押し当てて動きを封じる武器の一種です。
多くの防犯訓練ではこの刺股(さすまた)の使い方を指導されています。
しかし、福祉施設では導入は困難です。
その理由を幾つかあげます。
① 導入に資金が多く掛かる
クリックして詳細を見てもらえばわかりますが、まず値段が高いです。
1本2万円近くします。
殺傷犯がガラスを割って侵入して来た場合を想定すると、寮母室にしか設置していないと取りにその場を離れなければなりませんので、「警察に通報」と同じで利用者を無防備にすることになります。
これを防ぐためには廊下等に複数設置する必要があります。
「オムツ・パッドをより安い商品に!」
「カラーコピーはコピー機でやらないで!」
のような費用を切り詰めて運営している施設が多い中で、何十万円も防犯に支出できる施設は少ないです。
② 利用者がいじってしまう
知的障害者施設や特養等では廊下や利用者の手が届く場所には極力物を置きません。
もちろん事故防止のためです。
それなのに、刺股(さすまた)を廊下に沢山設置できますか?
利用者がいじって倒れ、利用者に当たってしまった場合は怪我をしますよ。
このように刺股(さすまた)の導入は福祉施設にとって困難な場合が多いので、刺股(さすまた)を使った訓練を推奨する場合は福祉施設だと言う部分の考慮はされていない指導だと思われます。
2 夜勤の想定
福祉施設の特徴には夜勤があります。
そして、もしも犯人が福祉施設を狙うなら普通に考えて、人の手薄な夜勤帯を狙うと思います。
福祉施設の夜勤は必ずしも男性職員がいるとは限りません。
つまり、
● 女性だけ
● 人が少ない
この条件で活用できなければ、考慮された指導とは呼べません。
【女性職員は通報、男性職員は複数人で刺股(さすまた)を持って犯人と対峙】
こんな内容では実践的ではないと言うことです。
このように、内容はキチンとした防犯指導だったとしても、福祉施設であると言うことが考慮されていなければ意味のない指導と同じになってしまうと言うことです。
そこで、特養経験も長いS級防犯診断士による指導であればより現状に近い想定での指導が行えます。
それがこちらです。
<貴方は良い職員>
この長く、つまらない文章を最後まで読んで下さった貴方は良い職員さんだと思います。
普通に防犯に興味がない人、利用者のためとの意識が弱い人などであればここまで読まずに他に移動していたと思います。
ここまで読んだ労力を無駄にしないためにも問い合わせだけでもしてみてはいかがでしょうか?
そんな貴方のご利用を私はお待ちしています。